ミスター・ホップウッドとの想い出は、温かくて楽しいものばかり。
私たちの記念となる 『初ピクニック』 は、辺り一面ヘザーの花で
紫色に染まるMoorムーアに連れて行ってくれた。
ミセス・ホップウッドと夕食作りに大奮闘!の土曜日夕刻は
" 楽しそうだけど・・・夕食は大丈夫かい?ハッハッハ・・・ " と
キッチンを覗きに来ては、やさしく見守ってくれた。
そして食後は、リビングから一緒によく夕焼けを眺めたっけ・・・。
戦争について多くを語ることはなかったけど
ある時、旅行の話になり・・・
" ドイツに旅行に行った時ね、
そりゃぁ、いい人たちに出会ったさ。
本当に素晴らしかった。
親切で思いやりがあり、たのしい話をして、一緒に笑ったさ。
なのに、戦争では憎しみ合い戦い殺しあっていたのだよ。
信じられるかい?
ひとりひとり、人間対人間として出会えばこんなに素晴らしいのに。
考えられないよ。こんな人たちと争っていたなんて・・・ね。"
と話してくれた。
胸がつまった - と同時に
ミスター・ホップウッドの身体から滲み出る大らかさは、
戦争と言う過酷さを、理不尽さを、残酷さを経験してきた者しか
知り得ない「強さ」から来るのだと思った。
だからだろうか-。
どこまでも続く大空の下でも、輝く川沿いでのピクニックでも
遥か向こうまで広がるヨークシャーの丘の上でも
私はいつも「生きるってすばらしい!」と心から思えた。
それはヨークシャーの雄大な景色のお陰だけではなかったのだ。
ミスター・ホップウッドの
-人生を、美しい自然を、この平和なひとときを感謝し享受する-
その姿勢に魅せられていたのだ。
思い出せばきりがない。
あまりにも幸せだった愛おしい日々-。
そして今でも聞こえてくるミスター・ホップウッドのあの声。
" Smile, Hiroko ! スマイル、ヒロコ!"
これから先も、ずっと見守っていてくれる気がする。
私が彼とのキラキラした想い出を思い出す度、
私たちはいつだって一緒にヨークシャーデールを駆け巡ることができるのだ。
いつまでも いつまでも・・・・・。